令和3年7月20日
青森県立つくしが丘病院
当院に勤務する職員への新型コロナワクチン接種における副反応調査の報告は以下の通りです。
1. 対象・方法
対象:新型コロナワクチン(コミナティ筋注)を接種した者のうち、接種完了時点において当院に勤務して
いるすべての職員
方法:記名式アンケート
集計期間:令和3年5月14日~令和3年7月9日
回答率:1回目 100.0%(159人/159人)
2回目 100.0%(158人/158人)
回答者プロフィール:
2. 結果概要
・疲労・頭痛・悪寒・関節痛・発熱(37.5℃以上)の症状は1回目よりも2回目で多く、2回目では約3割~半数の人にみられました。
・注射部位疼痛はおよそ8割、筋肉痛はおよそ半数の人にみられましたが、1回目と2回目で大きな差はありませんでした。
・調査したすべての副反応は投与2日目にピークを迎え、ほとんどが投与4日目までに軽快していました。
・疲労、頭痛については、2回目のほうが投与初日に症状を感じる割合がやや高い傾向にありました。
・年代別では、2回目で多くみられた疲労・頭痛・悪寒・関節痛・発熱(37.5℃以上)の症状はおもに30代以下、40代、50代で大きく増えている一方、60代以上では明らかな増加はみられませんでした。
・全体的にみると年代が高いほど副反応の発生率が下がる傾向にありますが、注射部位疼痛、筋肉痛、関節痛といった筋・骨格系の副反応の割合は特に2回目において40代が最も高いという結果が得られました。
・2回目における悪寒、発熱の副反応の発生率は、60代以上において突出して低い結果となりました。
・男女別比較では、頭痛、関節痛では1回目、2回目ともに女性での発生率が男性と比べて高く、また2回目では発熱も女性での発生率が高くなりました。
・1回目、2回目ともにアナフィラキシーは発生しませんでした。
3.1回目と2回目との副反応比較
4. 副反応発生率(経過日数別)
5. 副反応発生率(年代別)
6. 副反応発生率(男女別)
7. その他の副反応
・2回目の投与では倦怠感、および悪心・嘔吐・下痢などの消化器症状を訴えた人がやや多い傾向がありました。
・蕁麻疹が生じた人のうち1名は救命センターを受診し、その後回復しました。なお、アナフィラキシーには該当しませんでした。
副反応(件) |
1回目 |
2回目 |
上肢腫脹・挙上困難 |
4 |
1 |
倦怠感 |
3 |
16 |
眩暈 |
3 |
2 |
頭重感 |
2 |
2 |
咳嗽 |
2 |
– |
可動痛 |
2 |
– |
微熱 |
2 |
4 |
腋下腫脹 |
1 |
2 |
酩酊感 |
1 |
– |
腹痛 |
1 |
– |
鼻汁 |
1 |
– |
嗄声 |
1 |
1 |
皮下出血 |
1 |
– |
眠気 |
1 |
2 |
悪心 |
– |
4 |
腰痛 |
– |
1 |
咽頭痛 |
– |
1 |
耳下腺痛 |
– |
1 |
蕁麻疹 |
– |
2 |
虚脱感 |
– |
1 |
眼瞼違和感 |
|
1 |
高血圧 |
|
1 |
嘔吐 |
|
1 |
下痢 |
|
1 |
PDFデータは、→ 新型コロナワクチン接種後副反応報告(つくしが丘病院)